2016年 06月 11日
奇跡という名の偶然・・・必然?宿の案内をお客様にしていると、鼻歌を歌いふにゃふにゃになったパウロが戻ってきた。
???
ことの経緯を聞いた私も驚愕!
娘のルチを海に連れて行ったパウロ、そこでシンガポール人の夫婦に話かけられた。
いろいろ話しているうちに、ワインを試しに来ないか?となったらしい。
うちに来てワインのテイスティングをしながら、オリーブの話になったらシンガポールの奥様の目が輝いた。
「オリーブオイルもテイスティングしたいわ!」
いつも通りパンを切って、2種類のオリーブオイルとともに出した。
奥様「パンじゃなくて直接飲んでみたいの、小さいカップはあるかしら?」
パウロはこの質問に、この人はオリーブオイルに詳しい人なんだなと思った。
「青いカップ(コンテストなどで使うテイスティングカップ)は無いですが、これでどうでしょう。」と差し出す。
奥様は両手でオイルを温めながら口に含んだ。
飲んだ後の奥様の目が真ん丸く大きくなり、品種の話などの質問攻めに。
パウロはコンテストで優勝したオイルの分析表を奥様に見せた。
奥様「A~~~~ha~~~~you are Paulo Caric!!! I was looking for you today!!!」
「あ~パウロツアリッチさん、今日あなたを探していたのよ!!!」
分析表の名前を見た奥様の反応。
「実は私フロスオレイ(権威ある世界オリーブオイルガイドブック)の審査員なの!」
スビルチェ村のオイル工場行ったら誰もいないし、村人にあなたのこと聞いたらこの村に今は居ないって言われたし、今日はオイルに縁がないわねって思って、ビーチに来たのよ!!!」
「このオイル素晴らしい、素晴らしいわ!」
この間行われたクロアチアのオイルコンテストの結果表を持ち歩いていたらしい。
フロスオレイ(世界オリーブオイルガイドブック)は世界で最も権威のあるオリーブコンテストの一つ。
オリーブ生産者に取ってここで金賞を取ることが目標だったりする。
パウロもいつかは出品したいってずっと思っていた。
まさか!!
その審査員があちらから歩み寄って来てくれた。オイルをべた褒めしてくれた。
そしてそのチャンスを神様が繋いでくれた。
何で村から離れたこのビーチに来た?何でパウロに話しかけた?いろいろな偶然が重ならなければ会えなかった。
人生そんな小さな偶然が重なり成り立っているものかもしれないが、今回ばかりは神様が「前に進みなさい」って背中を押しに来てくれたように感じる。(私の意見)
奇跡だねってパウロに言うと・・・
「奇跡?明日はペンキ塗りに行かないで、オリーブを守るため酢を仕掛けに行きなさいってメッセージだな。」
確かにそうかも知れない・・・。
先を見るのも大事かもしれないが、明日のオリーブを守らない限り、その先は無いのだ。
by tomaya-croatia
| 2016-06-11 06:25
| ありがとう